写真の腕はまだまだなので、デジカメで被写体を沢山撮りまくって奇跡の一枚を探す。その確率は50枚分の1枚くらいのような気がする。残りの49枚を気前よく削除できるかどうか。それをクリア出来た時、おいらみたいな人間でもいい写真は撮れるような気がする。
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2002.09.8. 最後の運動会
日曜日は保育園最後の運動会でした。
運動会の前日、寝るとき布団の中で
父「有希ちゃん? 明日はかけっこ何番目?」
有「うーん わかんない!」
父「...... じゃーさー 一番早い人は誰?」
有「てつじ君!」 から始まって
最後の7人目に自分の名前が出てきたので がくっときました。
父「なーんだ、有希ちゃん一番最後なんだぁ」
表情から元気が無くなるお父さんの顔を見て、
有「うん!でも ありったけの力を振り絞ってがんばるから 応援に来てネ!」
かわいーこと 言うじゃねーか!
ありったけの力?どこでそんなボキャブラリィ仕入れてくんだよー、と笑ってしまいました。
当日、かけっこはプログラムの一番最初でした、有希のクラスの年長さんは人数が少ないため7人全員で走ります。(男の子5人 女の子2人)
50メートル走ですが年長さんにもなると みんな足が速いので、あっという間に勝負がつきます。
結果は三等賞でした。
ビリかブービーだと思っていたので意外でした。
たしかに ありったけの力を振り絞ったようでした。
「絶対一等賞を取るんだ!」と言って、自分にプレッシャーをかけ、大風呂敷を広げて目標に挑む米国型タイプの人間より、「たぶんダメだと思うけど」と 慎ましく なるべく謙虚なスタンスを持ち。タコみたいにやわらかいイメージで、神経をできるだけ緊張させずに、そして本番で一気に集中する そんな地味な日本人型の方が有希には合ってるんだなぁと思いました。
よくやったぞ えらいえらい! 三等でも お父さん嬉しいぞ!
これで保育園の運動会は6回目になるのですが、いつも指ばっかり吸って消極的な面ばかりが目立つ感じの有希でしたが、今年は はつらつとしていて、意欲的に参加している印象を受けました。
中盤のプログラム お遊戯でも気後れせずに踊りが出来ていたようでした。
手を上げる順番を間違え それがおかしかったらしく、隣の子と目を見合わせて笑いをこらえながら遊戯を続けています。
少し熱いものがこみ上げてきました。
おかしくてたまらなくて、友達と目を見合わせています。笑いをこらえる時間を仲の良い友達と一緒に共有しています。
こんな場面を目撃できることほど、親にとって幸せなことはないかもしれない、そう思いました。
かけっこで がんばったことより、こっちの方がとてもうれしく思えます。
感無量です。
なんだかドラマ「北の国から」のエンディングのように、この6年間の出来事が頭の中を通りすぎます。
そして感傷に流されそうになる瞬間、もう一人の自分が鎌首をもたげます。
でも、思えば このもう一人の自分に 私はいくども要所要所で助けられてきました。
「おまえは主人公じゃない!主人公は子供だ!親は脇役にもなれないんだ!
おまえは何もわかっていない!
感傷に流されたら お前はもう終わりだ! 子供を育てる資格など無い!
なぜ自分を美化したがる! わかったから! もうやめろ!
いいかげんにしろ!
気持ち悪いぞ! 地に足を つけろ! 」 と....