富良野で行われた上川代表決定戦(かみだい)では、予想通りダメだった。
上川館内で24人出場、6人づつ、4ブロックに別れ、6人で総当り戦をする。
上位2位までが、決勝トーナメントに行け、その時点で、全道行きのキップを手にできる。(計8人が全道にいけることとなる)
有希は4位だったらしい。
結果、今回は予選敗退だった。
ま そこそこのがんばりと言えるだろう。
引率していやだいた先生方 本当にどうもありがとうございました。
また、1人だけ練習相手が認められていて、学校を休んで、有希に一緒に富良野まで行ってくれた、Sちゃん、本当にありがとうございました。
また、JRの駅まで朝早く起きて送ってくれた、Sちゃんのお父さん、本当にどうもありがとうございました。
カミダイが終わって、2日目の本日の土曜日の朝、いつもの土曜日の午前中であれば、部活なのだか、めずらしく、本日は部活が休みだった。
本日は朝は起こさなかった。
いつもはお父さんに、蹴飛ばされて起きる。
「ねぇ おと? 人を起こす時、暴力を振るうってのは、どうよ?」
と、有希はたまに不満をもらす。
「お前が、すっと起きねーから、しょうがないから、蹴っ飛ばしてんだよ アホ
、蹴飛ばす方が、つらいんだよ アホ!」
「意味 分かんねーし!」
なとと、いう感じなのだが、本日は起こさなかった。
有希は昼まで死んだように寝ていた。
昼になってまだ起きないので、
「え 死んでんのかな」と、思ったら、なんと、息をしていた。
そういや、昔を思い出した。
小学校にあがる前、喘息はひどかったので、小学校に上がるまでに、娘は死んでしまうのではないかと思っていた時期があった。
朝、自分が目が覚める。そして隣に寝ている有希が生きてるかどうかを大袈裟かもしれないが毎日確認していた時期があった。
目をつぶっている隣の娘を、一瞬、唾を呑むようにして観察するように凝視する。そして、息をしているかどうかを確認する。スースー寝息を立てている様子にホッとしてから、一日が始まった。
そんなことを思い出したら、おかしくなった。
健康に不安を抱えていた当時と、運動部の試合で疲れて、死んだように眠る娘の今とを比較して、やはり笑ってしまうのである。
死んでるのではないか?という疑問の質が違うからだ。
本日はゆっくり休んでもらうと思う。
明日からまた、お父さんのトーキックで朝が始まることを有希の寝顔は知らないでいた。